サイバーナイフ治療の特徴

サイバーナイフ治療ってどんな治療法?

サイバーナイフは、最先端の画像解析技術と超高精度ミサイル技術、産業ロボット技術を応用し、米国スタンフォード大学のジョン・アドラー教授によって開発された、高精度の定位放射線治療装置です。
あらかじめ作成した画像に2方向から撮影したエックス線画像を重ねることで病巣を正確にとらえ、6つの関節を持ったロボットアームが自在に角度を変えながら、放射線発生装置(リニアック)から的確に病巣に照射するというものです。
数十本~数百本のビームが使用され、その誤差は1mm以内と、高い技術によって病変部周辺にある正常細胞や、視神経など重要な組織への影響を最小限にとどめることが可能となりました。もし治療中に患者さんが動いてしまっても、標的の移動が1cm以内であれば自動的に照射点を補正、追尾、それ以上であれば照射を中断するなど何重もの安全対策が施されています。

金マーカー不要の体幹治療を可能にした最先端の第4世代サイバーナイフ

サイバーナイフは非侵襲的に定位放射線治療を行えることが従来の定位放射線治療と比較し大きく異なる点でした。
当院においても頭頚部領域、脊椎領域の病変に非侵襲的に苦痛の少ない治療を行ってきました。しかし、最近になり開始した肺癌、肝臓がんなどの体幹部領域の病変に関しては腫瘍自体が確認出来ないため、腫瘍内、あるいは腫瘍周辺に金マーカーを位置させる事が必要でした。
当院で導入している第4世代のサイバーナイフでは、肺癌に関して腫瘍自体を認識する機能が加わったことで、約半数の症例で金マーカーが不要になると言われています。金マーカーが不要となることで、治療までの日にちを短く出来る事に加えて、患者様によっては金マーカー挿入の手技が苦痛と感じることがありましたが、その苦痛より解放することができるようになりました。

対象疾患

構造的な問題から、頭蓋内とその一部周辺しか治療できなかったガンマナイフとは異なり、サイバーナイフでは頭蓋底をはじめ脊髄周辺、眼球付近など首から上に発生した腫瘍に対応できます。
さらに2008年6月12日 厚生労働省より、「サイバーナイフ」に体幹部(首よりも下)の病変に対する治療承認が下り現在では、肺がんや肝臓がんなどの体幹治療の症例数が増えています。
サイバーナイフの優れた放射線制御力は、これまでの目安であった3cm以内という腫瘍の大きさに限らず、不整形な病変などさまざまなケースで柔軟な治療を可能にしました。

痛みや危険性の少ない、低侵襲的な治療

治療中は装置台に寝ているだけの少ない負担

サイバーナイフ治療を受ける患者様には、メッシュ状の顔の形に合わせたマスクで頭部を覆った状態で装置台に横になっていただきます。
高度な位置認識システムを用いるため、ガンマナイフなどに比べて緩やかな固定で済み、麻酔も必要ありません。治療時間は通常30分から1時間程度で、通院での治療が可能です。

メッシュ状の顔の形に合わせたマスクで頭部を覆った状態

入院の必要がなく、分割照射も可能

治療に際して麻酔や大がかりな頭部の固定が必要ないため、サイバーナイフでは1回の大線量照射による治療、複数日にわたる分割的な照射のどちらも可能となっています。
入院の必要もありませんので、日常生活への影響を少なく抑えられることも特長の一つです。

副作用の状況について

代表的な副作用としては、治療後に吐き気や頭痛など一時的に乗り物酔いのような症状、まれにけいれんや熱が起こり、薬の投与が必要になることもあります。
脱毛については、脳の表面近い病巣の照射部位付近に見られることがあります。数ヶ月で自然と再生していくものですのでご安心ください。
比較的に重いものや回復しにくい副作用は、治療後の数ヶ月から2年後までに現れることが多いとされ、治療後の定期的な経過観察が大切です。予想される副作用については、症状や照射部位で個々に異なりますので、治療前に担当医からの説明をお聞きください。

費用について

放射線治療にかかる費用は約64万円です(診察料、検査費用は別途かかります)
健康保険の適応が可能となりますので、3割負担の方の場合、窓口での支払いは約19万円となります。
(高額療養費制度により、自己負担限度額を超えた分は後日払い戻されます)
※限度額適用認定証の適応も可能です。事前に申請し受付の際にご提示ください(他県の方でも利用可)
※70歳以上の方は高齢受給者証または後期高齢者受給者証の提示により自己負担限度額までの支払いとなります。

月額窓口支払額の目安

(所得区分:一般の場合)

70歳未満の方 3割負担 約190,000円 限度額適用認定証提示有り 【適応区分:ウ】の場合 約85,000円
70歳以上の方 2割負担・1割負担 18,000円 限度額適応・標準負担額減額認定証提示有り 8,000円(※)

被保険者が市区町村民税の非課税者等の方が対象

サイバーナイフ治療をご希望の方へ

当院にサイバーナイフ治療をご希望される方は、以下をご用意の上、下記番号までご連絡ください。(診察予約)
・主治医からの紹介状
・MRI・CT検査の画像(フィルムもしくはデジタルデータ) PET検査結果等

また、過去に放射線治療を受けたご経験のある方は、その時の治療内容がわかる資料をお持ちください。

担当医

日本脳神経外科学会専門医
医学博士

院長

太田 誠志(おおた せいじ)

1988
浜松医科大学医学部卒業
1988
浜松医科大学医学部附属病院 脳神経外科
1989
千葉県救急医療センター 麻酔科・集中治療科
1990
聖隷浜松病院 脳神経外科
1992
金沢病院 脳神経外科
1994
名古屋大学医学部附属病院 脳神経外科
1995
浜松医科大学医学部附属病院 脳神経外科
ハーバード医科大学 分子腫瘍学部門 (1998~1999)
2003
聖隷横浜病院 脳神経外科
2009
聖隷横浜病院 副院長
2012
新緑脳神経外科 院長

日本脳神経外科学会専門医
日本認知症学会専門医
がん治療認定医
医学博士

副院長

帯刀 光史(たてわき こうし)

1992
札幌医科大学卒業
1992
札幌医科大学付属病院 脳神経外科
1996
札幌医科大学大学院卒業(医学博士)
1996
北海道立小児総合保健センター 脳神経外科
2000
トロント大学附属小児病院脳神経外科留学
2001
桜台病院 脳神経外科 医長
2003
北星脳神経外科病院 副院長
2005
コスモ脳神経外科 副院長
2007
新緑脳神経外科 外来・サイバーナイフ担当
2010
新緑脳神経外科 副院長

放射線治療専門医
PET核医学認定医
がん治療認定医
医学博士 

小池 泉(こいけ いずみ)

1995
山梨医科大学(現山梨大学)医学部医学科卒業
1995
済生会横浜市南部病院 臨床研修医
1997
横浜市立大学医学部付属病院 放射線部助手
2000
横浜市立大学医学部 放射線医学講座助手
2004
済生会横浜市南部病院 診療部放射線科医員
2007
横浜市立大学付属病院 放射線科助教
2008
スタンフォード大学付属病院 脳神経外科
2008
ハイデルベルグ大学 放射線腫瘍学講座
2011
横浜市立大学付属病院 放射線科講師
2013
横浜市立大学医学部 放射線医学講座講師

放射線治療専門医
医学博士

伊藤 英子(いとう えいこ)

サイバーナイフ

サイバーナイフセンターへのお問い合わせ、診察のご予約はお電話にて承ります。

受付時間 : 月曜~金曜日 午前8時30分~午後5時

〒241-0014 神奈川県横浜市旭区市沢町574-1

当院へのアクセス 無料送迎サービス

Copyright (C) 2016 Medical Corporation Tokyo Sekishin Kai. All Rights Reserved.

GoTop