頭蓋咽頭腫について
頭蓋咽頭腫とは、良性の実質外脳腫瘍のひとつです。脳が形成される時期に存在した脳と喉をつなぐ組織のなごりの細胞から発生すると考えられています。比較的に全年齢層にわたって見られますが、全体の約20%は15歳未満の小児期に発生します。
ホルモンの中枢である脳下垂体と脳をつなぐ柄の周辺に発生し、腫瘍の実質部分には、砂状、結節状の石灰沈着が多く認められます。腫瘍部分が周辺にある重要神経組織との癒着が強い場合、全部摘出は困難であり、再発防止のために放射線治療が有効とされています。(参考:日本脳神経外科学会)
治療内容
・1~5日間で照射(大きさや個数によって照射期間が異なります。)
副作用 等
(治療当日~数日間)
・吐き気や嘔吐など、多くの場合、治療後数日でおさまります。
・けいれん発作が起きることがあります。今までにけいれん発作の経験がある方運動領野周辺に病巣がある場合に起きやすい傾向があります。
(数週間後)
・頭髪が円形脱毛症の様に抜けることがありますが、ほとんどの場合、数ヶ月間で再生します。
(数ヶ月~数年後)
・治療腫瘍周囲に脳浮腫や放射線壊死が起きることがあります。
※治療効果につきましては、ご病状等により異なる場合がございます。
※詳細につきましては、診察時に担当医よりご説明させていただきます。